3つの幸福

今年、私は月2回のペースで経営理念伝承会を行っています。
東京については7月で完了し、あとは支店営業所を残すのみとなる予定です。
私は経営理念の「全社員が人生の成功者になる」という考えのなか、成功の基本要素として「健康」「絆」「幸福」の3つを挙げていますが、説明するたびに、この考え方がしっくりと感じ、自信を深めてきました。


実は、つい最近「精神科医が見つけた3つの幸福」という面白い本が出版されました。
海外旅行をすれば誰でも感じるように、日本ほど恵まれた国はなかなかありません。
にもかかわらず2020年、日本人の幸福度世界ランキングは153か国中62位と、先進国の中でも最低です。そんななか、幸せになるための実践的なガイドブックとして、この本は出版されました。

冒頭でいきなり「幸せになりたいですか?」と聞いてくるのですが、「そもそも幸せとは何か?」という目的地を定めないで、そこに到達することはありませんと言い切るところからこの本は始まります。
著者は精神科医師です。
幸せを感じるときに脳内で起こる化学反応に注目し、幸福ホルモンと呼ばれるドーパミン、セロトニン、オキシトシンの3つが分泌させる条件づくりこそが幸せになる方法だと定義しています。

ここからが面白いところなのですが、セロトニン的幸福を一言で表すと「心と体の健康」で、オキシトシン的幸福は「繋がりと愛」。すなわち人間関係・友情・コミュニティへの所属=「絆」でしょう。そして3つ目のドーパミン的幸福は「成功・達成・お金・富・名誉・地位など」だというのです。いかがですか。私の主張と同じではないでしょうか。

興味深いのは、この3つには優先順位があり、セロトニン(健康)⇒オキシトシン(つながり)⇒ドーパミン(成功)の順番を間違えるとかえって不幸になるという警告です。
よく考えれば当然のことで、先ずは基礎となる土台づくりが大切です。
病気の中の成功も、一人ぼっちの成功も幸せとは言い難いですよね。

思いがけず、私の主張に科学的な理論が付け加わりました。
皆さん、自分を大切に、家族や仲間を大切にして、仕事を頑張りましょう。