Vol.22 「マジックというエンターテイメント」

ある夜、マジックバーを訪れる機会があった。
そこで僕は2人の素晴らしいマジシャンと出会うことになる。

まさにマジシャンと言わんばかりの外見。
笑いを引き寄せるトークにマジックを絡ませ、
楽しい空間を演出するマジシャンA。

紳士的な外見はお洒落なバーのマスターそのもの。
映像とリンクさせ、神秘的な空間を演出するマジシャンB。

それぞれが別のお店のオーナーマジシャンだそうだ。
そしてどちらも、非現実的なことが目の前で起こる。

“何もないはずの手のひらに、
    薔薇が現れ、そして消え去る” こりゃ感動!!

そんな中で、偶然にも同じ現象のマジックがあった。

しかし、彼らの作り出そうとする世界観が違うため
全く違うものに見えるから不思議だ。

そして同じマジックだったからこそ気付かされた共通があった。

それはマジックを大切にしながらも、どちらのマジシャンとも
絶えず、お客様の様子を見ていて、その場に最適な
トークやおもてなしで、お客様を楽しませていること。

「どうだ!凄いだろう!」というような上からの目線を
感じることも、まったくなかった。

なるほどエンターテイメントだ。
お客様を楽しませることこそが目的であり、
マジックはそのツールに過ぎないということなのだろう。

お客様を満足させる技術。
久しぶりにプロの仕事に触れることができた。
そう思った一夜でした。

(M)