現代のサイバーセキュリティにおいて、脆弱性診断は欠かせない要素です。
サイバー攻撃の増加に伴い、企業はWebサイトやモバイルアプリ、REST APIなど、さまざまなデジタル資産のセキュリティを守る必要があります。
しかし、どのように診断を受ければよいのか、どのような準備が必要なのかを理解している企業は少ないのが現状です。
本記事では、診断プロセスをスムーズに進めるための具体的なポイントを解説します。
1 脆弱性診断の概要
脆弱性診断とは、システムやアプリケーションに存在する潜在的なセキュリティの弱点を特定し、修正するプロセスです。
この診断は、攻撃者が利用する可能性のある脆弱性を事前に把握するため、以下の対象に対して行われます:
- Webサイト:企業のオンラインプレゼンスを象徴する存在
- REST API:アプリケーション間のデータ通信を支える中核的役割
- モバイルアプリ:エンドユーザーと直接接触するインターフェース

それぞれの診断には独自のアプローチが必要です。以下のセクションで詳細に説明します。
2 診断対象ごとのポイント
2.1 Webサイト診断
主な診断対象:Webページ内の入力ボックスやフォーム。
診断の際、Webページの画面数が重要な要素となります。
フォームや検索窓が複数ある場合、それぞれが個別に診断対象となります。
特に以下の脆弱性が注目されます:
- クロスサイトスクリプティング(XSS)
- SQLインジェクション
準備すべき情報:
- サイトマップやページ一覧
- 各入力ボックスの概要(例:パラメータやフィールド)
2.2 REST API診断
主な診断対象:APIエンドポイントとパラメータ。
REST APIはシステム間の橋渡し役であり、不正アクセスのリスクが高まります。
APIの数が診断の対象範囲を決めます。
以下の脆弱性に注意が必要です:
- 認証・認可の不備
- データの不適切なエクスポージャー
準備すべき情報:
- APIのエンドポイント一覧
- 使用されるパラメータやリクエスト方法(GET/POSTなど)
- 必要に応じてテスト環境のアクセス情報
2.3 モバイルアプリ診断
主な診断対象:アプリの種類(iOS/Android)と画面数。
モバイルアプリの診断はバイナリ解析を中心に行われます。
コードに隠された脆弱性を発見し、悪用を防ぐことが目的です。
注目すべき脆弱性:
- 不適切なデータストレージ
- 通信の暗号化不足
準備すべき情報:
- アプリのインストール可能なファイル(.apk/.ipa)
- アプリ内の主な機能と画面数
3 防御策と推奨ソリューション
脆弱性診断を受けることは、セキュリティ対策のスタート地点に過ぎません。
以下のような防御策を講じることが重要です:
- 診断結果のレビューと対応:診断後に提供されるレポートをもとに、迅速な修正を行いましょう
- 定期的な診断の実施:新しい脆弱性に対応するため、定期診断を計画的に行うことを推奨します
- セキュリティトレーニング:従業員にセキュリティ意識を浸透させるための教育を実施します

まとめ
脆弱性診断は、Webサイト、REST API、モバイルアプリそれぞれに適した方法で実施されるべきです。
診断の準備をしっかり行うことで、効率的な診断と効果的な修正が可能になります。
本記事で解説した内容を参考に、セキュリティ対策の第一歩を踏み出してください。

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【参考サイト】
・Akamai┃REST API セキュリティのベストプラクティス
・UBsecure┃APIって何?APIにも脆弱性診断が必要な理由と、API診断をする際に準備しておくべき3つのポイント

この記事の著者:電巧社セキュリティブログ編集部
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