DEレポートNo.32
「もう来るか!? エンタメ・カーライフ」
【著者コメント】
高校を卒業して運転免許をとり、自動車とは45年の付き合いです。
若かりし頃は、加速性能やエンジンサウンドにこだわり、家族が出来るようになると、より安全で燃費重視の選択をしてきました。
いよいよ、(年齢的に)自動車選びの最終章を迎えて、昨今の環境問題、自動車産業の変革期を目の当たりにし、「2025年に購入する自動車は何を選ぼうか?」と、自分事に置き換えて、このレポートを作成しました。
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1.石油資源の枯渇・地球温暖化の加速・人口減少社会がもたらす危機とは⁉
- 世界の自動車の消費量/世界の石油消費量=22億7070/42億0500(万トン) 54%
- 世界の自動車のCO2排出量/世界のCO2排出量=73.8億トン/329億トン 22.4% (2015年)
- 自動車の燃料に使用される石油の資源埋蔵量は 『50.6年』 と可採年数が判明した (2016年)
- 石油を使う内燃機関自動車からはCO2が排出され、温室効果ガスとして大気中に留まり、地球温暖化に影響し、気候変動や災害を引き起す
- 高齢の免許所有者の数は年々上昇している。また、高齢者による死亡事故は年々増加している
→ 化石燃料から再生可能な自然エネルギーへのシフトへ
2.EVの普及と自動車産業のパラダイムシフトが始まっている
- EVシフトは各国の政府・自動車メーカー・交通事業者・地方団体を中心に、世界の電池メーカー・半導体メーカー・ITベンダーを巻き込んで展開
- EVシフトはこれまでの自動車産業の生産・販売の在り方を根底から覆す (水平分散から垂直統合へ、他業種からの参入が始まっている)
- EVシフトはその高エネルギー変換効率の特長から、さらなる自動運転技術向上の基盤となる。高齢になっても安心して使える移動手段へ
- EVシフトはコスト・航続距離・供給箇所・充電時間に課題があるものの、高齢化・都市化・過疎化など社会課題を解決する手段に繋がる
→自動車産業の変革に不可欠な先端技術とは?
3.自動車産業は「電動化」・「知能化」・「多様化」へ
- ギガキャスト(大型鋳造設備)は複数のアルミ部品を1つのパーツとして成形し、巨大な自動車部品が作れるため、86の部品も1つにできる
工程も33から1つでできるアルミ鋳造は現在の自動車における内燃型エンジンやトランスミッションなどで使われている技術を転用する
さらに、171個の鉄板部品を2個の巨大アルミ部品に置き換えることも可能となった (生産工程が全く変わる) - プレス部品・金型部品メーカーのサプライヤーや素材メーカー(現在は鉄が主流でも今後アルミが主流に変わるため)は構造転換が迫られる
- 部品点数が減り、製造工程も短縮できるため大幅な製造コストの削減が実現する
- 全個体電池はエネルギー密度をより高く設定できるため、クルマ屋が創る空力に優れた設計から解放され、自由で魅惑的なデザインが可能
→交通DXと交通GXが創る次世代交通サービスとは
4.参考・補足 「移動手段・趣味のドライブ」から「エンタメ・通信空間」へ
- 自動運転の実現に向けて、①安全性の向上 ②地域の理解 ③事業制の確保 が課題
- 自動運転実証実験事業を地方自治体が担い、国が費用を支援するスキームを順次拡大(2023年度には30か所程度まで拡大を計画)
(小型、中型、大型)EVバスを用いた公道実証、小型カートを用いた遠隔型自動運転など実施中(長野、滋賀、福井など)
【参考サイト】
・Our World in Data
・自動車DX・GX及び担い手確保の現況・取組について│国土交通省
【図解付きDEレポートNo.32(PDF版)】もダウンロードできます
※個人情報の入力なしでダウンロード可能です
DEレポートとは
「DEレポート」とは、環境やSDGsに係る社会問題を取り上げ、原因・背景から解決に向けた施策事例や将来の展望までを調査しコンパクトにまとめた報告書(レポート)です。
脱炭素経営ドットコムを運営する株式会社電巧社では、社名のアルファベット表記(DENKOSHA)の頭文字から名付けられた本レポートの作成に、全従業員で取り組んでいます。
配信場所: 脱炭素経営ドットコム 及び 株式会社電巧社HP(https://de-denkosha.co.jp/)
配信頻度:10日ごとに配信中