DEレポートNo.47
多様化するワークスタイル
~個々のライフスタイルとの共存とは~
対象のSDGs目標
【著者コメント】
私は普段の仕事の中で打ち合わせ前後などにカフェに入って業務を行うことがあり、その際に回りを見渡すと商談をしたり、私と同様にPCで作業をする方を多く見かけます。
昨今働き方改革が叫ばれている中、過重労働などの問題に対して社会的な対策や業務環境の変化、働き方の種類などについてどのようなものがあるのか気になり、今回このレポートを書きました。
脱炭素経営ドットコムでは、中小企業様の脱炭素経営への第一歩を支援しています。
これから脱炭素経営を始めたい中小企業向けアクションプラン資料もございますので、ぜひご活用ください。
1.所定外労働時間の平均は20年以上変化なしの現実
- 日本の総労働時間は減っているが、正規雇用従業員(正社員)の平均残業時間は20年以上削減されておらず、長時間労働による労災の請求件数は20年前の約40倍にもなっている
- アルバイト、パートタイム、派遣社員などの増加により正社員への業務が集中してしまっている。また、通勤等の移動時間や共働きによる仕事と家庭との両立が求められ、隠れ残業を行う社員が増加している。
社内制度や古い職場風土も原因の1つ - 過労死や労災の増加により、企業イメージダウン及び社員の士気も落ち、生産性が上がらない。休職が増えると採用費、人件費は上がっていく
→ 多様な働き方は時代の要請なのか?
2.様々なスタイルのテレワークがある
- テレワークやフレックスタイム制などの働き方が普及している中で、
ノマドワーク・ハイブリッドワーク・ABWなどの新しい働き方も普及が進み、
時間や場所を問わず個人の仕事内容や裁量にあった働き方をすることで、
生産性の向上や残業時間削減につながる
- テレワーク…時間や場所にとらわれない柔軟な働き方
- ノマドワーク…遊牧民(ノマド)と働く人(ワーカー)を組み合わせた言葉。仕事の場所を変えながら働く方法。(フリーランスも含まれる)
- ハイブリッドワーク…オフィスワークとリモートワークを組み合わせた柔軟な働き方(ワークプレイスの選択肢が複数ある)
- ABW…その時々の仕事の内容に合わせて、働く場所を自由に選択する働き方(オフィス内でのワーキングスペース活用も含まれる)
→働き方の選択肢はライフスタイルにも変化
3.テレワークは過渡期にある~経営者間での論争も絶えない~
- 現在の勤務形態は『出社』が8割を超えているが、希望する勤務形態は『テレワークと出社の組み合わせ』が最多
- 東京都内企業のテレワーク導入率は約20%だが、米国では従業員の約43%がオフサイト(オフィス外)で働いている
- 導入するメリットはあるが中々簡単ではない(職場風土の醸成、経費コスト増、オフィス外でのモラルやセキュリティなど)
- 業種・業界(特に運輸業、建設業、製造業、教育業、接客業、福祉業)の特質による導入格差が発生してしまう。
⇒比較的検討が容易な営業職などに比べ、現場で体を動かす必要がある業種には物理的にも導入が難しい場面が多い
→働き方の多様化は結果次第で変化が続くと考えられる
4.多数の職種で多様なワークスタイルへと変化している
- 将来的にはどの業種も自分に合った仕事のやり方や進め方を選べる体制の導入や風土が企業的にも社会的にも浸透してほしい。
⇒企業だけでなく社会的に許容が広がれば、オフサイト(カフェなど)で仕事をする際のモラルも自然と身についていくと考える - 理想は飲食店やコワーキングスペースを利用する際の費用を会社が持ってくれると個人としても利用しやすい!
出社することが必ずしも悪ではなく、出社とテレワークを組み合わせたハイブリッドワークが基本となれば両メリットが獲得可能! - 地方の強みを生かしたワーケーションも積極的に実施することで社員の士気向上だけでなく、地方創生にもつながる
→最大限の効果を発揮するための多様なワークスタイルであることを忘れてはならない
【参考サイト】
・ 厚生労働省┃令和3年版過労死等防止対策白書
・プラス株式会社ファニチャーカンパニー(PR TIMES)┃【職場の居心地WEB調査】「通勤時間が苦痛」な会社員、仕事へのモチベーションが20.3ポイント低下 | など
【図解付きDEレポートNo.47(PDF版)】もダウンロードできます
※個人情報の入力なしでダウンロード可能です
DEレポートとは?
「DEレポート」とは、環境やSDGsに係る社会問題を取り上げ、原因・背景から解決に向けた施策事例や将来の展望までを調査しコンパクトにまとめた報告書(レポート)です。
脱炭素経営ドットコムを運営する株式会社電巧社では、社名のアルファベット表記(DENKOSHA)の頭文字から名付けられた本レポートの作成に、全従業員で取り組んでいます。
配信場所: 脱炭素経営ドットコム 及び 株式会社電巧社HP(https://de-denkosha.co.jp/)
配信頻度:10日ごとに配信中