太陽光発電が普及し、個人家庭でもいたるところに太陽光発電が設置されている現在ですが、過去のFit絶頂時代においては私自身も太陽光モジュールの販売に携わりました。
数枚から何十万枚という規模までです。
引き渡しまで終えて発電が開始されると、自然エネルギーでの発電に少しは貢献したような気持ちになっていたのですが、ふとした時にFit切れは勿論のこと、この太陽光発電所が寿命を迎えたときの事を全く考えていない事に気づきました。
数枚から何十万枚という規模での廃棄を考えると…。
1.発電しなくなったら…
- 2012年に制定のFit制度の影響から、加速度的に太陽光発電所の建設が進んだ
- Fit制度初期に建設された大規模な太陽光発電所のFit切れが2032年に迫っている
- 概ね30年程度の寿命を鑑みた際に、2040年前後から初期Fit時代に設置の太陽光パネルが廃棄されることが予想される
- パネルのガラスに含まれる有害物質の拡散や、処分場のひっ迫、不正輸出など様々なリスクが予見…
→ 今はまだ、再エネ協奏曲の序章に過ぎない
2.一部で始まった廃棄機器の再利用もあるが、現実は?
- 丸紅は使用済み太陽光パネルのガラスを畜産用の脱臭装置やイチゴの栽培に使う培土として活用するリサイクル事業を進めている
- 廃棄する時点で事業者の資金力が不十分であるといった場合には、事業終了後の太陽光パネルの放置や不法投棄のリスクが高まる
- そのため、すでにFIT買い取り価格の中から事業者に廃棄費用を支払っていることも踏まえながら、事業者による廃棄などの費用の積み立てを担保するために必要な施策について、検討を開始している
- 例えば、第三者が外部で積み立てるしくみ作りなどが考えられる。しかしながら現実的に埋め立てに供する土地も限界があり、結果的に不法投棄や不正輸出に繋がる懸念がある
→再エネ機器は発電効率等の技術進歩と共に廃棄まで考えた素材利用が求められる
3.多様化する太陽光発電 例~フレキシブルソーラーG+~
- 既存の太陽光モジュールを廃棄するにあたって太陽光発電設備の廃棄処理の責任は、廃掃法に基づき、排出者(太陽光発電事業者、解体事業者等)にある
- 発電事業が終了した時点で廃棄処理費用が工面されていれば、放置・不法投棄されるリスクは少ない
- とはいうものの、放置や不法投棄が懸念されるのであれば寿命期を迎えた太陽光発電所を新たに再生する事で、将来にわたって発電が可能なようにできるようにすれば良い
- 政府は2030年を目標に国内の電源構成の36%~38%を再生可能エネルギーで賄う計画がある中、太陽光発電はその中心的な存在。今ある太陽光発電所のモジュールを廃棄するのではなく、フレキシブルソーラーG+を取り付ける基礎とし、今後も長い期間にわたって発電可能なようにしていくのはどうだろうか?
→廃棄まで十分に考慮した事業シミュレーションを