DEレポートNo.60
保護犬の命を守る~ 処分ゼロを目指して~
対象のSDGs目標

【著者コメント】
私は動物が好きなのですが、その中でも特に犬が好きで殺処分を減らすために自分でも何かできることはないかと思い、一昨年前から僅かながら動物愛護団体へ寄付をしています。
今回は殺処分の現状と、殺処分をゼロにするために何が必要なのか知ってもらいたいと思い、この記事を書きました。
脱炭素経営ドットコムでは、中小企業様の脱炭素経営への第一歩を支援しています。
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1.殺処分の現状
- 日本国内の犬の殺処分数は年々減少し、その反面保護された犬の譲渡・返還率は増加しているものの、今でも年間約2400頭の犬が殺処分されている(2022年度)
- 殺処分の背景として飼い主の身勝手な飼育放棄、悪質なペットショップ・ブリーダーによる無計画な繁殖活動により保健所に保護される犬が後を絶たないことが原因として挙げられる
- 殺処分が続くことで、動物福祉に対する関心が薄れていく危険性(何をしても殺処分は無くならないという諦めに変わる)や殺処分数が減らないことによる地方自治体、動物愛護団体の費用負担の増加など悪影響がある
→ さらに殺処分数を減らすために
2.様々な取り組み
- 殺処分削減のため、動物愛護管理法もたびたび改正されており、近年では販売業者に販売する犬猫へのマイクロチップ登録が義務化され、従業員1人当たりの飼育頭数の上限規制も設けられている
- 個人としての活動はハードルが高いように思えるが、動物愛護団体への寄付等、さまざまな形で殺処分削減に貢献できる
- しかし、飼い主1人1人の責任感の欠如、営利目的で無責任な繁殖を繰り返すブリーダーが無くならない限り殺処分はゼロにならない
→ 愛護センターで引き取られる犬の約90%が飼い主不明
→殺処分ゼロは実現可能なのか?
3.処分ゼロを実現するために
- 先に挙げた飼育頭数の上限規制は今後も規制が厳しくなる可能性があり、一見殺処分削減に対して効果的と感じるが、善良なブリーダーも飼育頭数を減らす必要があり、そういったブリーダーの経営が成り立たないケースが出てくると予想される
- 保護される犬の大多数が所有者不明という現状から、飼い主一人一人もペットを飼うということに責任を持つことが重要
- 善良なブリーダーを守るため、何より殺処分ゼロを実現するために、悪質なブリーダー・ペットショップの取り締まりを強化するとともに、人間の都合で死んでいく命があるということに国民一人一人が関心を持つことで、殺処分ゼロは実現できると考える
→人にとっても犬にとっても暮らしやすい社会になることを求めていこう
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DEレポートとは?
「DEレポート」とは、環境やSDGsに係る社会問題を取り上げ、原因・背景から解決に向けた施策事例や将来の展望までを調査しコンパクトにまとめた報告書(レポート)です。
脱炭素経営ドットコムを運営する株式会社電巧社では、社名のアルファベット表記(DENKOSHA)の頭文字から名付けられた本レポートの作成に、全従業員で取り組んでいます。
配信場所: 脱炭素経営ドットコム 及び 株式会社電巧社HP(https://de-denkosha.co.jp/)
配信頻度: 月2本配信中