2025年4月22日

サーキュラーエコノミーとは?基本概念や脱炭素との関係、企業の具体的なアクションなどを解説

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サーキュラーエコノミーとは?基本概念や脱炭素との関係、企業の具体的なアクションなどを解説

気候変動や資源の枯渇、廃棄物の増加といった地球規模の課題が深刻化する中、「サーキュラーエコノミー」という新しい経済のあり方に注目が集まっています。

サーキュラーエコノミーは、環境への負荷を減らすだけでなく、企業にとってもコスト削減や新たなビジネスチャンスにつながる可能性を秘めています。

本記事では、基本概念から脱炭素との関係、そして企業が実践できる具体的なアクションまでをわかりやすく解説します。


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サーキュラーエコノミーとは?

サーキュラーエコノミー(circular-economy:循環型経済)とは、従来の「作る・使う・捨てる」という一方向の経済(リニアエコノミー)から脱却し、資源や製品を「循環させながら何度も使う」経済モデルです。

サーキュラーエコノミーとは?

出典:資源エネルギー庁│成長志向の資源循環経済システム「サーキュラーエコノミー」(前編)どんな課題を解決するの?

製品の長寿命化、修理や再利用、リサイクルなどによって新資源の使用や廃棄物を最小限に抑えることで、環境への負荷を減らしつつ、経済的価値を生み出すことが目的とされています。

サーキュラーエコノミーの3つの基本原則とは?

サーキュラーエコノミーは、持続可能な社会の実現を目指すための明確な指針として、次の3つの基本原則に基づいて設計されています。

1. 廃棄物と汚染を出さない設計を行う

製品やサービスを最初から「廃棄を前提としない」形で設計することが重要です。

たとえば、リサイクルしやすい素材を選んだり、製造工程で有害物質を極力使わないようにするなど、あらゆる段階で廃棄物や汚染の発生を最小限に抑える工夫が求められます。

これにより、環境への負荷を大幅に減らすことができます。

2. 製品と資源をできる限り長く使い続ける

修理、再利用、リユース、リファービッシュ(再整備)といった手法を通じて、製品や原材料をできる限り長く活用することが推奨されます。

単にモノを消費するのではなく、「使いながら価値を維持・向上させる」考え方です。

これにより、新たな資源採掘や製造に伴うエネルギー消費・CO₂排出を抑えることができます。

3. 自然のシステムを再生・回復させる

サーキュラーエコノミーは、ただ人間の活動による影響を減らすだけでなく、自然のしくみを活かして環境を再生させることも目的としています。

たとえば、堆肥化可能な資源を土壌の栄養に変えるバイオベースの循環や、再生可能エネルギーの活用などが含まれ、人と自然が共生しながら成長できる経済を目指しています。

このように、サーキュラーエコノミーは「ゴミを出さない社会」の実現だけにとどまらず、自然の力を味方につけながら経済活動を持続可能なかたちへと変えていく、未来志向の成長戦略といえます。

サーキュラーエコノミーは脱炭素にも貢献

またサーキュラーエコノミーの取り組みは、資源の有効活用や廃棄物の削減を通じて、脱炭素社会の実現に向けた有効なアプローチになる可能性があります。

なぜなら、資源を再利用し、廃棄物を削減することで、製造や処分の過程で発生するCO₂排出量を大幅に抑えることができるからです。

たとえば、リサイクル素材を使った製品づくりや、使用済み製品の回収・再利用は、新たな原材料の調達や焼却処理を減らし、温室効果ガスの削減につながります。

また、リユース可能な容器の導入や、長寿命化を前提とした製品設計も、結果的にエネルギー使用量とCO₂排出の削減に貢献します。

サーキュラーエコノミーを実現するために企業ができることは?

サーキュラーエコノミーを実現するには、「捨てない」「無駄にしない」仕組みをつくることが大切です。企業ができる具体的な取り組みを6つご紹介します。

1. 製品を長く使えるようにする

壊れにくい製品を製造し、修理できるようにして、廃棄を減らします。

さらに、部品の交換やアップグレードが可能な設計にすることで、ユーザーがより長く製品を使い続けられるようになります。

2. 使い終わったものを再利用する

回収した製品を直して再販売したり、部品だけ再利用するなどして、廃棄物を最小限に抑えます。


こうした取り組みは、コスト削減や資源確保の面でも効果的です。

3. リサイクル素材を使う・回収する

再生プラスチックなどを利用したり、使用済みの製品を集めて新しい商品に活用します。

この取り組みは、製品の環境負荷を下げるだけでなく、企業の環境配慮への姿勢として評価されます。

4. モノを「貸す・借りる」仕組みに切り替える

レンタルやサブスクなど、「売る・買う」から「貸す・借りる」サービスへ切り替えることで、資源の消費を抑えます。


この仕組みによって、製品の稼働率が高まり、廃棄物の発生も減らすことができます

5. エネルギーを減らす・再生可能エネルギーを使う

太陽光や省エネ設備を使って、環境にやさしい工場・店舗を目指すことで、エネルギーコストの削減にもつながり、経営の持続可能性も高まります。

6. サプライチェーンも見直す

取引先や仕入先に環境に配慮したパートナーを選んで、サステナブルな調達を実現することで、企業全体の環境負荷を抑えることができます。

まとめ

サーキュラーエコノミーは、限りある資源を有効に活用し、廃棄を最小限に抑えながら経済活動を持続させる新しい成長モデルです。

製品の長寿命化やリユース、リサイクルといった取り組みを通じて、脱炭素にも貢献できるため、企業にとっても社会にとってもメリットの大きい仕組みといえるでしょう。

まずは具体的なアクションのなかから、できることを選んで取り組み、持続可能な未来の実現に貢献しましょう。

【参考サイト】
資源エネルギー庁│成長志向の資源循環経済システム「サーキュラーエコノミー」(前編)どんな課題を解決するの?
エレン・マッカーサー財団│What is a circular economy?(英語) など

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