2025年2月25日

ペロブスカイト太陽電池とは?特徴やメリット、ガラスモジュールとの違いなどを解説

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ペロブスカイト太陽電池とは?特徴やメリット、ガラスモジュールとの違いなどを解説

近年、次世代の太陽電池として注目を集めている「ペロブスカイト太陽電池」は、従来のシリコン系太陽電池と比べ、軽量・低コスト・高効率といった優れた特性を持ち、多様な用途への応用が期待されています。

本記事では、ペロブスカイト太陽電池のメリットや特徴に加え、従来のガラスモジュールやフレキシブルモジュールとの違い、そして現在の課題などについて詳しく解説します。


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ペロブスカイト太陽電池とは?

ペロブスカイト太陽電池とは、「ペロブスカイト構造」と呼ばれる結晶構造を持つ材料を用いた次世代型の太陽電池です。

従来のシリコン系太陽電池と比べて、軽量・低コスト・高効率といった特徴を持ち、今後のエネルギー分野での活躍が期待されています。

ペロブスカイト太陽電池のメリット

ペロブスカイト太陽電池には、以下のようなメリットがあります。

ペロブスカイト太陽電池のメリット

高い変換効率

ペロブスカイト太陽電池は、少ない材料で効率的に光を吸収し、高い発電効率を実現できます。

実験レベルでは25%以上の変換効率を達成しており、商用化された場合も15〜20%と、シリコン太陽電池(約20%)と同等、またはそれ以上の性能を持つ可能性があります。

製造コストが安い

シリコン系太陽電池と異なり、低温プロセス(100〜150℃)で製造できるため、高温処理が不要で生産コストを大幅に削減できます。

また、印刷技術を応用した製造方法が可能なため、量産化が進めばさらなるコストダウンが期待できます。

軽量でフレキシブル

ペロブスカイト太陽電池は、基板としてプラスチックやフィルムを使用できるため、従来のガラスパネルに比べて軽量かつ柔軟です。

これにより、建物の壁面や窓に設置できるほか、ドローンや衣服、モバイルデバイスなどの曲面にも適用できるため、新たな応用が広がります。

多様な用途に適用可能

ペロブスカイト太陽電池は、透明な設計も可能であり、窓ガラスやカーテンなどに組み込んで発電することもできます。

これにより、建築一体型太陽光発電(BIPV)としての活用が進み、オフィスビルや商業施設でも導入がしやすくなります。

また、軽量で柔軟な特性を生かし、携帯デバイスやアウトドア向けの発電シートとしても期待されています。

従来のガラスパネルとの違い

従来のガラスモジュールとペロブスカイトは、どのような違いがあるのでしょうか?

ガラスモジュールのメリットとしては、耐久性が高く、長期間安定した発電が可能です。

ただ、ガラスですのでカーブがある箇所などの設置は難しく、重量があり、高コストなのが難点です。

対してペロブスカイトは、軽くて設置しやすく、低コストで製造できる可能性が高いです。

ですが、現状は耐久性が低いため、長期で安定して発電することが難しくなっています。

従来のガラスパネルとの比較表

項目 ペロブスカイト太陽電池 ガラスモジュール(シリコン系)
重さ 超軽量 重い
柔軟性 曲げられる・薄い 割れやすく硬い
発電効率 非常に高い 高い
製造コスト 低コスト 高コスト
耐久性 短め(研究で改良中) 約20年以上の長寿命
設置場所 窓・壁・車・服など多用途 屋根や地上が中心

フレキシブルモジュールとの違い

現在、軽量・薄型で注目されている「フレキシブルモジュール」とは、どう違うのでしょうか?

フレキシブルモジュールは、ガラスモジュールに比べて軽量で曲げられるため、カーブが付いた屋根などにも設置することができ、比較的耐久度も高めです。

対して、ペロブスカイトはフレキシブルモジュールよりも軽量で、もっと曲げやすいため、設置場所が多岐にわたりますが、耐久度に不安があります。

レキシブルモジュールとの比較表

項目 ペロブスカイト太陽電池 フレキシブルモジュール
重さ 超軽量 軽量
柔軟性 曲げられる 曲げられる(材料によって制限あり)
発電効率 非常に高い やや高い~低め
製造コスト 低コスト 低コスト
耐久性 短め(研究で改良中) 比較的長い
設置場所 窓・壁・車・服など多用途 屋根、カーブした面、モバイル機器

現在の課題

非常にメリットが多いペロブスカイト太陽電池ですが、現状は実験段階のものが多く、商用化するにはまだまだ技術研究の継続が必要です。

特に、シリコン太陽電池に比べて耐久性が低いため、長期間の使用に耐えうる材料の開発など長期的に安定した発電を行える技術の確立が求められています。

まとめ

ペロブスカイト太陽電池は、高い変換効率・低コスト・軽量でフレキシブルといったメリットを持ち、今後の太陽光発電の主役となる可能性を秘めています。

しかし、現段階では耐久性や商用化技術の確立が課題であり、さらなる技術開発が必要です。

将来的に耐久性が向上し、安定した発電が可能になれば、建築物・モバイルデバイス・衣服など、さまざまな分野での活用が広がるでしょう。

今後の技術革新により、ペロブスカイト太陽電池が持続可能なエネルギー社会の実現に貢献する日も近いかもしれません。

【参考サイト】
資源エネルギー庁┃日本の再エネ拡大の切り札、ペロブスカイト太陽電池とは?(前編)~今までの太陽電池とどう違う?  など

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