
基礎編4 マイクロセグメンテーションの仕組みとメリット
. マイクロセグメンテーションの仕組み
マイクロセグメンテーションは、PCやサーバーなどの通信先を細かく分離・分割して保護します。
分かりやすく言えば、個々にカスタマイズされたファイアウォールを設置するイメージです。
もし侵入されてランサムウェアが感染したとしても、
横移動(ラテラルムーブメント)することができず、被害を最小限に抑えることができます。

図:電巧社作成
. 船でいえば沈没しないための「水密隔壁」
マイクロセグメンテーションは、船で言うところの「水密隔壁」です。
水密隔壁とは、浸水などの被害を最小限に食い止めるために、船体をいくつかの区画に分けている仕切り壁のことです。

図:電巧社作成
これがあることにより、事故などで1区画が破壊されても、他の区画には浸水しないため、沈没せずにすみます。
マイクロセグメンテーションがあれば、デバイスの1つがサイバー攻撃を受けて感染しても、水密隔壁のように細かく区画分けして保護している他のデバイスは感染せず、被害を最小限に抑えられるというわけです。

図:電巧社作成
. マイクロセグメンテーションのメリット
マイクロセグメンテーションは、導入することによって以下のようなメリットがあります。

図:電巧社作成
1.もし侵害された場合に被害を最小限に抑えられる
マイクロセグメンテーションは、通信先ごとに細かい単位で区切ることで、サイバー攻撃の影響を最小限に抑える(被害局所化)ことができます。
例えば、1台の端末がマルウェアに感染しても、他のセグメントへの横移動(ラテラルムーブメント)ができないため、情報資産の漏洩やシステム全体を停止するリスクを抑えます。
2.ランサムウェアなど高度なサイバー攻撃対応可能
マイクロセグメンテーションは、ランサムウェアのような拡散型攻撃にも有効です。
攻撃者はネットワーク内を自由に移動しようとしますが、厳格なアクセス制御によって横展開を阻止できます。
さらに、異常な通信を即座にブロックすることで、攻撃が拡大する前に封じ込めることが可能です。
3.外部からの侵入だけでなく、内部脅威にも対応可能
従来の境界防御型セキュリティでは内部防御は防げませんが、マイクロセグメンテーションなら対応可能です。
例えば従業員などが内部から不正アクセスを試みようとしても、マイクロセグメンテーションなら、内部通信のアクセスの可否を細かく制御しているため、サーバーや情報資産への不正アクセスを防ぎ、保護することができます。
4.他のセキュリティソリューションとも併用が可能
マイクロセグメンテーションは、EPP(エンドポイント保護)やEDR(エンドポイント検出・対応)といった、他のセキュリティソリューションと組み合わせて運用できます。
そのため、既に導入済みのセキュリティソリューションに影響を与えずに、多層防御の一環として活用できます。
マイクロセグメンテーションを導入し、より強固なセキュリティ対策を実現しましょう。
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マイクロセグメンテーション戦略ガイド4

基礎編 マイクロセグメンテーションとは?
- マイクロセグメンテーションとは?
- なぜ今マイクロセグメンテーションが重要なのか
- 今の時代にはサイバーレジリエンスが必要不可欠
- マイクロセグメンテーションの仕組みとメリット
- ランサムウェア対策に最適なマイクロセグメンテーション
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