ペーパーレスがうまくいかない理由は?
失敗の原因や押さえておくべきポイントを紹介

ペーパーレスがうまくいかない理由は?失敗の原因や押さえておくべきポイントを紹介

DX推進やリモートワークの普及によって、ペーパーレスの動きは活発になっています。
しかし、その一方で削減に苦労している企業も見受けられます。

また、社内にペーパーレスの概念や習慣を浸透させることに苦労し、削減できるはずの紙を見逃してしまっているケースも。

今回の記事では、よくある失敗の原因を例に挙げつつ、成功に導くためのポイントを解説します。
ペーパーレスの推進にお困りの方は、ぜひ本記事を参考にしてくださいね。

「ペーパーレス」の目的と捉え方

ペーパーレスという概念が生まれたのは1970年で、PCが登場した頃だと言われています。
日本でも長い間、叫ばれ続けているペーパーレス。
多くの人が「紙の利用を0にする取り組み」だと考えているのではないでしょうか。

ペーパーレスは「ただ紙をなくせばよい」というものではありません。
こちらの記事 】でも紹介していますが、アナログ(紙)をデジタルに置き換えることにより、業務効率化を図ることがペーパーレスの目的です。

もちろん、減らせる紙はどんどん削減すればよいのですが、紙の利用をなくしたことにより業務の効率が悪くなってしまうのでは本末転倒です。

紙を減らすことは業務改善の一環であり、効率化を図るための取り組みである」と捉えておくことが大切です。

社内ペーパーレス化への第一歩

「なぜ取り組むのか?」を考える

「ペーパーレスは何から始めれば?」という方は、紙の削減に取り組む理由の明確化ができていないかもしれません。
繰り返しになりますが「紙を減らすことで業務を効率化させる」ことが、ペーパーレス化の目的です。

たとえば〈 社内の稟議書が紙書類のせいで、承認までに時間がかかる 〉や、 〈 紙帳票が多すぎて保管場所がない 〉など、紙業務ゆえの課題があるかと思います。

紙業務における課題を克服するために、ペーパーレスに取り組むと考えることができれば、取り組みや対策を打ち出しやすくなるのです。

意識して減らせる紙は今日から削減!

また、最速で取り組めるペーパーレス化は、「余分に使用していた・不要だった紙をなくす」ことです。

例えば印刷ミス。
こういうムダな紙の使用は、従業員一人ひとりが気をつけるだけで0に近づけられます。
また、紙資料の予備を多めに印刷する、というのも紙のムダです。
予備を用意する際は、最低限の枚数にとどめておきましょう。
その他にも、印刷していた社内報や業務マニュアルをPDFで共有する、というのも手です。

ムダな紙を使わない!と意識して行動することは比較的簡単ですので、今日から取り組んでみてください。

「紙を減らす」= 「デジタルへと置き換える」

では、業務で使用している紙書類や帳票を削減、つまり“ペーパーレス化”するにはどうすればよいのでしょうか。

従来の業務に支障をきたさないように紙を削減するには、「紙そのもののデジタルデータ化」が良いでしょう。
まずは、身近な書類をデータ化できるかどうかを検討してみてください。
デジタルへと置き換えることによって、業務効率が上がりそうであれば、ITツールを導入しましょう。
もちろん費用対効果が得られることは前提です。

ペーパーレス化は「紙のデジタルデータ化」と言っても過言ではないのです。

ペーパーレス失敗の原因・要因

ペーパーレスがうまくいかない原因は多々あるかと思いますが、主に考えられるのは下記の3点です。

「デジタル」への苦手意識があること

先ほど、ペーパーレス化=紙のデジタルデータ化ということをお話ししました。
ペーパーレスを敬遠する方は、その“デジタル”の部分を苦手に感じている方が多く「デジタル技術の活用は難しい」「データより紙の方が便利だ」と考えがちです。

ITソリューションを活用できていないこと

労力をかけてツールを導入しても、従業員がうまく使いこなせず「やっぱり紙の方が手軽で便利だ!」と感じてしまうと、導入コストと時間のムダに。
また、ツールの使用が従業員の負担となってしまうようであれば、結局紙を使い続けることになってしまいます。

ペーパーレスについての知識が少ないこと

また、「そもそもペーパーレスって何?どうすればいいの?」など、ペーパーレスの知識をあまり持たない従業員は、紙を使い続けるでしょう。
経営層は、具体的にどう行動してほしいのか、従業員へ指し示す必要があります。

ペーパーレスを成功させるためのポイント3つ

では、ペーパーレスに取り組んでいくにあたり、押さえておくべきポイントを3つ、紹介します。

ペーパーレスに関する情報の周知

ペーパーレスに興味関心が薄い従業員が多いと、いつまでたっても紙が消費され続けてしまいます。
また、意欲的な従業員がいたとしても、導入したITツールの使い方を理解していなければ、紙の利用率は下がりません。
従業員に対し、ペーパーレスに取り組む理由の周知や、導入したITツールの使い方指導・マニュアルの作成などを行っておきましょう。

導入するITソリューションは業務に適したものを選ぶ

「紙帳票をデータ化し、タブレットを導入したけれど、操作が難しく使いづらい」
「外出先でも資料を見たいのに、社内ネットワークじゃないと見ることができない」など、業務に支障がでるようなITソリューションは、かえって紙の利用を促進させてしまいます。
操作が複雑でない、かつツールを活用したい業務環境に適したものを選ぶことが大切です。

一気に進めずに段階を踏んで進めていく

社内資料や契約書など、ビジネス上の多種多様な紙書類を一気にデジタルデータ化しようとしても、従業員が対応しきれないことが予想されます。
そうすると、業務改善のための行動がかえって現場の負担になってしまい、業務効率が落ちかねません。
ツ―ルの導入でいえば、まずは少人数で効果検証を試した後、本格的な導入へと踏み切るのが良いでしょう。

どれも改めて言うまでもないことばかりですが、案外見落としていたり、実はできていなかったり…ということが、意外にもあるのです。
ペーパーレスに行き詰っている方は、これらのポイントを押さえたうえで取り組めているかを確認してみてください。

まとめ

業務の効率だけでなく、環境保全の観点からも取り組むべきペーパーレス。

失敗を避けるためにも、自社の現状を把握し、どう進めていけば失敗しないか。
うまくいっていない場合は、何が原因となっているのか、今一度 確認してみてください。

「とりあえず新しいITツールやシステムを使おう」とミスマッチなものを導入したり、「紙の使用は控えよう」という意志だけを伝えたりしても、現場が困惑してしまいます。

従業員のITリテラシーも考慮しつつ、業務改善に最適なITソリューションを活用できれば、社内ペーパーレス化への歩みが早まるのではないでしょうか。

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