RPAとは?導入メリット・デメリット
活用におすすめの業務を紹介

RPAとは?導入メリット・デメリット 活用におすすめの業務を紹介

業界や業種を問わず、様々な企業で活用されているRPA。
働き方改革やDXが推進されているなかで、注目を集めている技術です。

「RPAで業務を自動化!」というフレーズを目にしますが、実際どういった業務に活用できるのかを知らない方も多いのではないでしょうか。

そんなRPAについて、詳しく解説していきます。

RPAとは

RPAは「Robotic Process Automation」の頭文字をとったもので、
直訳すると「ロボットによる業務プロセスの自動化」となります。

簡単に言うと、人がPCを使って取り組んでいる定型業務をロボットが代行する、という技術です。
〈ロボットが業務を代行する=自動的に業務を処理してくれる〉ということから、RPA=業務自動化と表現されています。

RPAで自動化できるのは機械的な処理ができる定型業務に限られてはいますが、業務プロセスの短縮・効率化の面では、とても利便性の高いツールです。
定型業務の多い事務処理作業を中心に、業界・業種問わず広く導入されています。

RPAはいつから注目されているのか

RPAは、ここ数年で広く認知されるようになりました。
実際、「RPA」の検索数の推移をGoogle Trendsで確認してみると、2017年頃から検索回数が増えはじめ、2018年頃には頻繁に検索されていることが分かります。

参照:Google トレンド

2018年6月に政府の成長戦略として『未来投資戦略2018』が閣議決定されてからは、自治体でもRPA導入が進んでいます。
導入予定・検討中を含めると、2020年時点で約6割の自治体がRPA活用に向けて取り組んでいるようです。

地方自治体におけるAI・RPAの導入状況(RPA購入状況)のグラフ

※クリック・タップで拡大表示

出典:総務省|自治体におけるAI・RPA活用促進|2022.8.3

RPAができることとは?

先ほども説明しましたが、RPAはプロセスが決まっている「定型業務」を自動化できる技術です。
細かい判断やクリエイティビティが必要とされる作業には向いていません。

では、RPAが得意とする3つの例を挙げてみます。

データ処理

RPAは、データの入力や分析といった作業が得意です。
突合処理(チェック作業)も可能なため、煩雑なデータ処理作業をまるっと自動化できます。
手作業だと丸一日かかる作業も、RPAであれば短時間で完了します。

ルーティン作業

決められた手順で処理を行うRPAは、定型業務の自動化に適しています。
たとえば問い合わせメールの対応。
定型文のメール返信や問い合わせ内容のシステム反映、といった手順が決まっている部分は、RPAが処理してくれます。

システム間の連携

システムからシステムへのデータ転記を、手作業で行っている事例は少なくありません。
そういった手間のかかる作業も、RPAを活用して自動化できるため、システム同士のシームレスな連携が実現します.

RPAを動かすためには、「シナリオ」とよばれる作業手順書が必要です。
自動化したい作業のシナリオを作成すれば、RPAはその手順通りに動きます。

裏をかえせば、正確な手順が決まっていない作業はシナリオが作成できず、RPAで自動化することは難しいのです。

RPA活用にオススメの業務

上記の内容を踏まえ、RPAを導入すべきオススメの業務を紹介していきます。

請求書関連の作業

システムからデータをダウンロードし、Excelなどの定型フォーマットへと反映するよう設定すれば、請求書作成も簡単に自動化できます。
また、届いた請求書の金額確認や支払いデータの作成も、RPAとAI-OCRなどを組み合わせることで実現可能。
RPAをうまく活用することによって、請求書に関する定型業務はすべて自動化できるのです。

受注チェック作業

注文依頼のメールから、受注管理システムへの反映処理をRPAで自動化することで、メールの見逃しやシステムへの入力・転記ミスがなくなります。
また、受注処理が完了したあとは、定型の確認メール送付まで自動化できます。
メール確認・データ手入力、といった単調作業を全て省略でき、煩雑なフローを大幅カットしてくれます。

データのクレンジング

データクレンジングとは、データを最適化する作業を指します。
不揃いなデータ(半角or全角、ハイフンの抜け等)や、重複データなどを整理し、品質を向上させるための作業です。
整頓されていないデータは、分析・集計の妨げとなるだけでなく、ミスやトラブルの原因に。
基準となるルールを定め、定期的にデータクレンジングをできれば、業務効率がグッとあがります。

RPA活用のメリットとデメリット

利便性が高く、導入メリットの多いRPAですが、もちろんデメリットも存在します。
メリット・デメリット、双方を解説していきます。

【メリット】

業務プロセスの合理化

RPAによる業務自動化が実現すると、コア業務(利益に直接関わる業務)に集中できる時間が増え、生産性向上を見込めます。
また、手作業が減ることで、従業員の負担を軽減するだけでなく、単純作業やデータ処理業務で起こりがちな転記ミス、入力漏れなどの予防も可能。
また時間を気にせず、24時間稼働できるので、業務遂行のスピードが上がる点も大きなメリットです。

人手不足の解消

日本では、少子高齢化による労働人口の減少が問題になっています。
企業は、働き手不足が深刻化する前に、対策を講じなければなりません。
RPAを活用し、定型業務を正確かつ迅速に処理できるようになれば、より重要な業務に人員を割けるため、生産性を落とすことなく人手不足の問題を解決できます。

DXの推進

DXに取り組むにあたり、RPAによる業務自動化は有効な手段の一つです。
もちろん、RPAを導入・活用することがDXの全てではありません。
業務自動化によって作業時間を短縮できる分、DX推進に割けるリソースを生み出せる、ということです。
RPAは、DXを進めていく“第一歩”としてのツールだと言えるでしょう。

【デメリット】

業務プロセスのブラックボックス化

自動化している業務プロセスの詳細や、RPAのメンテナンス方法などの共有を怠ると、業務がブラックボックス化してしまう恐れがあります。
設定・開発だけでなく、運用や保守・メンテナンスも必要であるということを理解し、マニュアルの作成や引き継ぎは漏れなく行うことが大切です。

不具合発生時の負担が大きい

不具合・トラブルが発生した際は、業務が滞ってしまうだけでなく、解消するための人員も必要になります。
また、万が一に対応できるような備えがないと、不具合が起こっても誰も対応できない、といったことになりかねません。
トラブル発生時の手順書や、対応できる従業員の配置は欠かせないのです。

まとめ

RPAは、業務プロセス改善、および業務効率化にうってつけの技術です。
人手不足などの課題を抱えている企業の方は、RPA導入を検討してみてはいかがでしょうか。

具体的にどのくらい業務改善ができるのかを明確化にするため、まずは、事務・管理部門の単純作業や、時間のかかる集計・分析作業に導入するのがオススメ。
RPA活用は、いわゆる「スモールスタート」で進めていくのが、成功のカギなのです。

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