「製造業でのDX実現は難しい」
そう考えている方も多いのではないでしょうか。
DXに取り組む大手企業やIT企業が次々に成果を上げているなか、中小企業は少し出遅れている印象が否めません。
特に中小規模の製造業界では、DXをどのように推進していけば良いか、模索している状態が続いているようです。
高まるDX推進の波に乗り遅れないようにするには、どのような対策が必要なのでしょうか。
本記事では、製造業が抱えがちな問題や、解決するための取り組みなどを紹介していきます。
製造業DXの必要性とは
今、製造業でDXの必要性が叫ばれているのは何故でしょうか。
よく挙げられる2つの理由を紹介します。
労働人口の不足
日本では少子高齢化問題が深刻化しています。
多くの業界で人手不足問題が起こっており、製造業も例外ではありません。
現状、労働人口は減少の一途をたどっており、今後は今よりも働き手の確保が難しくなるでしょう。
そのため、DX推進によって業務効率化を図ることで、人手不足問題を解消する必要があるのです。
属人化問題の解消
製造業では、専門知識やノウハウを必要とする業務が多いため、属人化しやすいという問題があります。
情報や技術に偏りがあると、万が一の際に業務が滞ってしまう危険があるため、DX推進によって業務プロセスを最適化する必要があるのです。
激しく変化する昨今のビジネス環境に対応していくためにも、自社内での情報・技術の共有は非常に重要です。
上記の理由のほか、2025年の崖(※)や、既存システムの老朽化といった問題もあります。
DX推進は急務だといえるでしょう。
※2025年の崖については、こちらの記事で解説しています
DX推進にあたって中小製造業が抱えがちな問題
2020年6月、経済産業省は『製造業を巡る動向と今後の課題』の中で、「日本の製造業はデジタル化やデータ活用に難航している」と記載。
DXに行き詰まっている企業が非常に多いことを指摘しました。
では、どうしてデジタル化やデータ活用に難航しているのでしょうか。
中小製造業が抱えがちな問題を大きく3つに分けて考えてみましょう。
【ITリテラシーの問題】
IT人材の不足
日本全体の問題でもある、IT人材の不足。
知識を持つ人材が身近にいなければ、DXどころか業務のデジタル化さえままならない可能性があります。
このままでは、非効率的で煩雑なアナログな業務から脱却できません。
DXについて学ぶ機会がない
DXに取り組むためには、DXが何たるかを理解できていなければなりません。
社内外問わず、DXの本質や必要スキルを学ぶ場があるかないかが、DX推進の一歩を踏み出せるか否かの分岐点になるといっても過言ではないのです。
【ITツールの問題】
最適なツールが見つからない
電子機器の持ち込みが制限される、もしくは適さない現場は、デジタル技術の導入が難しいという問題があります。
自社に合うツールがなかなか見つからない、といった悩みを抱える企業も少なくありません。
コスト面の問題
ツールを導入したくとも、コスト面で余裕がなく、導入を断念しているケースもあります。
活用できそうなITツールがあったとしても、機能面とコスト面のバランスがとれておらず、費用対効果が見込めず断念…といったことも。
【業務上で発生する問題】
取引先との兼ね合い
取引先とのやり取りが紙媒体メインの場合は、社内のペーパーレス化が困難です。
デジタル機器を導入しても、この作業は紙で、あの作業はタブレット…といったあべこべな状況になってしまい、業務効率が悪化する可能性もあります。
業務スピードの低下
「今までの業務プロセスをデジタル化すると、作業スピードが大幅に落ちてしまうのではないか」という懸念の声が、現場から上がることも。
アナログ業務に慣れ親しんでいる方は、IT機器に苦手意識を持っている方も少なくないそうです。
製造業DX実現に向けてまず取り組むべきこと3つ
では、どうすれば製造現場の負担を最小限に、DXを推進していけるでしょうか。
まず取り組むべき3つのことを紹介・解説していきます。
DXプロセスの明確化
今改善すべき業務は何か、そしてその業務にどのようなデジタル技術を活用するか。
経営層やDX推進担当者を中心として、DX化のプロセスを明確にしておきましょう。
もちろん、今後のビジョンや戦略も、しっかりと決めておかなければなりません。
また、製造現場で業務を担当する従業員にも「DXにどう取り組んでいくのか」「ビジネスモデルをどのように変革していくのか」を周知しておく必要があります。
IT人材の確保
DX推進のプロセスが決まったとしても、IT人材が不足していると、必要な取り組みに着手できません。
もちろん、社内でIT人材を育成することも大切です。
しかし、人材育成には多くの時間を要するため、即戦力となるアウトソーシングサービスの活用も一つの手です。
デジタル技術(ITツール等)による業務効率化
ITツール導入やシステムの刷新を急いでしまうと、失敗リスクが高まるとともに、従業員の負担となってしまいます。
まずは「従来のアナログ業務を活かしつつ」、デジタル技術を活用できそうな業務を探しましょう。
また、デジタル技術の導入は「スモールスタート」で進めることが、成功のカギです。
最初からIT予算を大きく割くことはせず、小規模で始めていきましょう。
紙媒体とデジタル技術の共存は、製造業DXの一歩を支える
先ほど紹介した「従来のアナログ業務を活かしてデジタル技術を活用」するということ。
これは、企業にも従業員にも過度な負担をかけず、DXへの一歩を踏み出すことができる方法です。
具体的にどういうことか、例を挙げて紹介します。
紙帳票を使用し続けている製造業は多い
かつて中小製造業では、現場で使われる日報や点検票を紙で記入し、Excelなどの表計算ソフトにデータを手入力するという流れがほとんどでした。
そして今、業務デジタル化の広まりによって、紙に書かれた内容をExcelへと転記する作業は、ITツールによる自動化が進んでいます。
電子機器への持ち込みが制限されない現場では、紙の使用を取りやめ、タブレット機器活用へと移行する企業が増加。
しかし、紙を使わざるを得ない現場では、紙からExcelへの転記作業が残ったままでした。
紙からPCへの入力作業をデジタル化するという選択
紙帳票を使いつつ、Excelへの転記作業をどうにか効率化したい。
そういう方には、電巧社が取り扱っている『onboard』がオススメです。
onboardは、紙媒体とデジタル技術の共存を実現してくれるソリューションです。
使い方は簡単。難しい操作や専門的なIT知識は必要ありません。
専用のボードの上に紙帳票を置き、付属のボールペンで手書きした後にボタンを押します。
そうすると、スマホなどのスマートデバイスにデータが送信されます。
スマホでデータを確認した後、サーバーに送信するだけで、手書き文字がテキストデータ化されます。
また、専用ボードにはA4サイズの記入データを最大100枚書き溜めておくことが可能なので、現場作業後にまとめてデータを送信することもできます。
onboardを活用すれば「記入」「送信」「保存」の3ステップで、手書き文字のデータ化が実現するのです。
▼ onboardにて文字をデータ化するプロセス
※クリック/タップで拡大
たったこれだけのプロセスで、現場からオフィスへの移動時間や紙帳票をスキャンする時間を省略し、Excelへの転記作業を効率化できるのです。
紙を扱う現場でのDXの第一歩として 、ぜひonboardを活用してみてください!
onboardの詳細は、こちらのページをご覧ください。
お問い合わせも下記ページにて承っております。
まとめ
中小製造業の抱える課題を解決するためにも、DX推進は欠かせません。
DXの進め方に悩んでいる方は、本記事にて紹介した3つの取り組みから始めてみるのはいかがでしょうか。
電巧社では、その他にも「産業用スマートグラス」や「AI-OCRソリューション」など、DXを推進するソリューションを多数取り扱っています。
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