今企業では、「業務の見える化」が重要視されています。
良く耳にする言葉ではありますが、実際どういうものか、どのような効果があるのか、はっきりしていない方も多いのではないでしょうか。
今回は、業務の見える化とは何かを詳しく解説していきます。
記事の最後には、見える化のための無料のExcelテンプレートをご用意しておりますので、ぜひご活用ください!
業務の見える化とは
業務の見える化とは、仕事のフローや進捗状況などを、目で見て分かる形にすることです。
「この仕事にはこれくらいの時間がかかり、確認作業に数名が必要」
「今、何の仕事に取り掛かっているのか、進捗はどのくらいか」
といったことを、表やリストなどに落とし込み、一目で確認・把握できる形にします。
業務内容や作業手順、ノウハウなどをマニュアル化することも、業務の見える化の一環です。
なぜ「見える化」が重要視されているのか
業務品質の安定、そして効率化のために、業務の見える化は欠かせません。
業務の改善に取り組むためには、今抱えている問題点や課題を洗い出していく必要があります。
そのため「誰が何の仕事を、いつどのタイミングで、どのくらいの時間をかけて対応しているか」を可視化した上で、業務改善の方法を具体的に検討していきます。
要するに、業務の見える化は業務改善のために必要な工程の一つなのです。
もちろん、業務を見える化することで生まれるメリットも多々あります。
メリットに関しては、次で詳しく紹介していきます。
経営陣と従業員が同じベクトルに向かって進むことができれば、
企業基盤がしっかりするだけでなく、認識や方向性の統一が図れます。
見える化のメリット4つ
業務のプロセスの最適化
業務を見える化すると、時間がかかりすぎている作業や、他の仕事を圧迫している業務を見つけることができ、改善に取り組みやすくなります。
そうすると、改善にあたって必要なITツールが選定しやすくなり、結果として業務プロセスを最適化できます。
ミスやトラブルの予防
上長・リーダーが、部下の仕事やプロジェクトの進捗を把握しづらい状況にあると、ミスやトラブルが起きやすい状態に。
今取り組んでいる仕事内容や進捗を一目で確認できる状態にすることで、業務の管理がスムーズになります。
また、部署やプロジェクトチーム内で、進捗状況を互いに把握できる環境が整っていれば、コミュニケーションや情報共有の活性化も期待できます。
属人化リスクの低減
専門性の高い仕事には、属人化リスクが潜んでいます。
業務担当者が知識やノウハウを抱えたままでいると、万が一の時に対応できる人がいなくなってしまいます。
対策として、業務内容や手順などをマニュアルにまとめて見える化しておけば、担当者が不在でも、他の従業員が対応できます。
また、属人化は業務のブラックボックス化の危険もあります。
事故や不正にもつながりかねないため、リスク回避という面でも、マニュアル化は重要な取り組みです。
業務を平準化できる
仕事量の偏りは、従業員間だけでなく、季節・時期によっても起こり得ます。
仕事が偏っている状態は、属人化が起こりやすくなり、業務品質にバラつきが生じる原因に。
個人または少人数で抱え込んでいる仕事を見える化し、偏りを見つけ出せれば、業務を平準化するための対策が可能です。
また、業務平準化には、チーム全体としての生産性が向上するというメリットがあります。
実際に業務を見える化してみました
まずは自身の業務をリストにまとめる
今回は、バックオフィス業務の一部を書き出し、見える化してみました。
▲このような感じで書き出していきます ※クリック/タップで拡大表示
こうやって書き出してみると、どの業務にどのくらいの時間がかかっているか、明確に分かるようになります。
また、誰がどの区分の業務を担当していることが多いか、といったことも一目瞭然です。
今回作成した表を見てみると、書類入力・ファイリングの業務に、多くの時間を割いていることが判明。
そうすると、まずはこの業務の改善が必要だと分かります。
時間がかかって当たり前、と思っていた業務も、このように他の業務と比べてみると「どうにか改善できないだろうか」と考えるきっかけにつながるのです。
どのように業務を改善するか検討
業務を書き出した後は、改善方法を検討していきます。
たとえば、書類そのものをデジタル化するソリューションの活用。
各部署から紙で受け取っていた伝票や帳票をデジタル化することで、PCへの入力作業を削減できるだけでなく、ファイリング作業の手間もなくせます。
取引先との関係や規定のフォーマットがあり、紙をなくせない場合は、紙をスキャンしてテキストデータ化するOCRツールの活用が効果的でしょう。
電巧社の『AI-Smart Reader』のようなAI-OCRソリューションを活用すれば、AIによる高い文字認識によって、入力・転記作業の手間をほとんど0にできます。
AI-Smart Readerが気になる方は、ぜひこちらのページをご覧ください。
業務を書き出すことで、改善すべき業務・改善方法・必要なツールなどをスムーズに検討できました。
このように、業務を見える化することで、業務改善のための最短ルートを見つけられるのです。
定期的な見直しや取り組みの継続が必要です。
そのため、毎日の業務を見える化できる“タスク管理ツール”の導入もおすすめです。
まとめ
業務改善のために欠かせない、業務の見える化。
企業成長、そして働きやすい環境の構築のためにも、業務の“不透明な部分”はなくしておきましょう。
業務一覧を書き出すための無料Excelテンプレートは、こちらからダウンロードできます。
業務の見える化、そして改善すべき業務の検討のためにお使いください!
ちなみに、見える化によって、業務上の問題が浮き彫りになった後は、フレームワークを使い、改善策を立てるのも一つの手です。
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