XDRとマイクロセグメンテーションとの違いは?選択する際のポイントも紹介

XDRとマイクロセグメンテーションとの違いは?選択する際のポイントも紹介

現代の企業は、常にサイバー攻撃の脅威にさらされています。

近年はランサムウェアの被害が増加しており、IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が掲載した「情報セキュリティ10大脅威2024[組織]」でも1位を獲得しています。
そのため、効果的なサイバーセキュリティ対策の導入は必須となっています。

そのなかでもXDRとマイクロセグメンテーションは、セキュリティ強化のために導入を検討している企業様も多いのではないでしょうか。

本記事では、XDRとマイクロセグメンテーションの違いを詳しく解説し、それぞれの技術の特徴や使用目的、そして選択する際のポイントを紹介します。

XDRとは

XDR(eXtended Detection and Response)は、複数のセキュリティ製品やツールからデータを収集・分析し、脅威の検出と対応を一元的に行うセキュリティソリューションです。

エンドポイント、ネットワーク、クラウド、電子メールなど、組織全体のセキュリティデータを相関分析することで、高度な脅威の検出と迅速な対応を可能にします。

XDRの特徴として、セキュリティアラートの優先順位付けや自動化された調査・対応機能があり、セキュリティチームの負担を軽減しつつ、効率的な脅威対策を実現します。

また、XDRはゼロトラストセキュリティの実現に貢献し、継続的な評価と可視性の向上を通じて、組織全体のセキュリティ態勢を強化します。

XDRの主なメリット

XDRを導入すると、複数のセキュリティレイヤーからデータを収集・分析することで、より総合的な脅威検知が可能になります。

これにより、従来のポイントソリューションでは見逃されていた複雑な攻撃パターンも検出できるようになります。

また、XDRはセキュリティ対策を統一・集約できるため、運用効率が大幅に向上します。

自動化された分析と対応機能により、セキュリティチームの負担が軽減され、重要なインシデントへの迅速な対応が可能になります。

これらのメリットにより、XDRは組織全体のセキュリティ体制を強化し、サイバー攻撃に対する防御力を向上させることが可能です。

マイクロセグメンテーションとは

マイクロセグメンテーションは、エンドポイントごとに小さなファイアウォールを設置して分割し、セグメント間の通信を厳密に制御するセキュリティ技術です。

従来のサイバーセキュリティよりも粒度の細かい制御を可能にし、サーバー、アプリケーション、ワークロードごとに論理的な境界を設けます。

この手法は、ゼロトラストアーキテクチャの重要な要素として、サイバー攻撃によるラテラルムーブメント(横方向への移動)を防止し、データ侵害のリスクを大幅に低減します。

マイクロセグメンテーションは、動的に変化するクラウド環境やコンテナ化されたアプリケーションにも適応可能で、様々な条件のセキュリティポリシーを適用できるため、現代の複雑なIT環境に適しています。

マイクロセグメンテーションの主なメリット

マイクロセグメンテーションには、セキュリティの強化と運用効率の向上という重要なメリットがあります。

まず、エンドポイントを細かく分割して保護することで、攻撃者の横方向の移動(ラテラルムーブメント)を制限し、データ侵害の影響を最小限に抑えることができます。

また、最小権限の原則に基づいたアクセス制御により、重要なアプリケーションとデータの保護が強化されます。

さらに、クラウドネイティブ環境やコンテナ化されたアプリケーションなど、動的に変化するインフラストラクチャにも適応可能で、細かなセキュリティポリシーを適用できるため、現代の複雑なIT環境に適しています。

これにより、セキュリティ管理が簡素化され、運用効率が向上し、法規制準拠の強化にも貢献します。

XDRとマイクロセグメンテーション、選択する際のポイントは?

XDRとマイクロセグメンテーションは、組織のセキュリティ戦略において重要な役割を果たしますが、それぞれ異なる目的と機能を持っています。

比較項目XDRマイクロセグメンテーション
主な目的脅威の検出と対応内部ネットワークの通信制御
運用範囲組織全体のセキュリティデータ主に内部ネットワーク
主な機能脅威検出、優先順位付け、自動対応エンドポイント細分化、通信制御
セキュリティ
アプローチ
検出と対応攻撃拡散防止

企業が選択する際に着目したポイントは、主な機能とセキュリティアプローチです。

脅威の検出や対処など広い範囲でのセキュリティ対策を自動化したい場合は、XDRが適しています。
特に、エンドポイントやクラウド、ネットワーク全体の脅威検知とレスポンスを一元管理したい場合に効果的です。

内部ネットワークの細かなアクセス制御を重視し、侵入後の被害を最小限に抑えたい場合 は、マイクロセグメンテーションが適しています。
進入時の横方向への移動(ラテラルムーブメント)を防ぎ、ビジネスの継続性を確保したい企業にとって有用です。

まとめ

XDRとマイクロセグメンテーション は、いずれもサイバーセキュリティ対策として重要な技術ですが、それぞれの強みと適用範囲が異なります。

XDRは広範な脅威検知とレスポンスに強みを持ち、マイクロセグメンテーションはネットワーク内部の攻撃拡散を防ぐために不可欠な役割を果たします。

どちらを選ぶかは、企業のセキュリティ環境やリスク許容度に応じて判断する必要があります。

それぞれのソリューションの強みを理解し、適切な選択をすることで、企業のデジタルレジリエンスを高め、サイバー攻撃に対する強固な防御を構築できるでしょう。

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【参考サイト】

独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)┃情報セキュリティ10大脅威 2024
Microsoft┃XDR (拡張検出と応答) とは?
ゼロトラストセキュリティ情報局┃マイクロセグメンテーションとは?【日本語翻訳】

この記事の著者:電巧社セキュリティブログ編集部

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