2022年07月01日

企業が知っておくべき「DX」とは?
取り組みが急がれている理由や最初のステップを紹介

「DX」という言葉が、社会に浸透しつつあります。

このDX、難しそうと感じている方も多いのではないでしょうか。
かくいう私も苦手意識を持っており、詳しく調べる前は「ITツールを導入・活用する」ことがDXである、と思い込んでいました。

本記事ではDXについて、初心者の方でも分かりやすいように解説していきます。
よろしければ最後までお付き合いください。

DXとは

DXは、「Digital Transformation:デジタルトランスフォーメーション」の略で、直訳すると、デジタルへの変革という意味。

詳しく説明すると、以下のような感じです。

デジタル技術やデータの活用によって、
人々の暮らしや社会を良い方向へと変革すること、そして
激しく変化するビジネス環境に対応しビジネスそのものを変革すること

このDXという概念は、2004年のウメオ大学(スウェーデン)のエリック・ストルターマン教授の論文『Information Technology and the Good Life』で提唱されたのが始まりだといわれています。
論文内の記述は以下のとおりです。

The digital transformation can be understood as the changes that the digital technology causes or influences in all aspects of human life.

引用:エリック・ストルターマン|Information Technology and the Good Life

日本では「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」と翻訳されています。

また経済産業省は『DXレポート』内で、DXの本質をIDC Japan 株式会社が発表した定義を用いて紹介しています。
定義は以下のとおり。

「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。」

引用:経済産業省|DXレポート
(出典:Japan IT Market 2018 Top 10 Predictions: デジタルネイティブ企業への変革 – DX エコノミーにおいてイノベーションを飛躍的に拡大せよ, IDC Japan プレスリリース, 2017年12月14日)

このように、DXは単なるITツールの導入・活用が目的ではなく、
ITツールというデジタル技術や、そのツールを用いて集めたデータを活用して、人々の暮らし・社会・ビジネスを良い方向へと“変革”させていくことが目的なのです。

DXの例

さて、上記のDXの本質を踏まえた上で、具体例を2つ紹介していきます。

銀行のアプリによるDX

銀行アプリの登場により、自分の口座残高や入出金明細が、スマホやタブレットでいつでも確認できるようになりました。
振込やその他の手続きもアプリ上で完結。
銀行によっては、家計管理や口座開設も可能です。

このように、銀行アプリには顧客にとって便利な機能がたくさん備わっています。
デジタル技術によって顧客のニーズに応えることで、「人々の暮らしや社会を良い方向へと変革」しているのです。

また、この新たなサービス提供によって、新規顧客の獲得、既存顧客の満足度向上も実現。
今や、ほとんどの銀行が専用アプリを提供しています。

ツールを用いた営業DX促進

SFAツール(営業支援ツール)を用いて、営業DXを図る企業が増えています。
SFAは、顧客・案件の管理をはじめ、予実管理やデータの集計・分析機能など、営業をサポートする機能が多く備わっているツールです。

営業業務のDXとは、「デジタル技術」や「データ活用」によって顧客ニーズを分析し、顧客へのアプローチを最適化すること。
そのため一定の業務を自動化できるだけでなく、営業の戦略立てにも活用できるSFAは、営業DXの促進に効果的です。

蓄積されたデータを上手く分析・活用できれば、既存顧客のフォロー、リード獲得、提供サービス・商品の質の向上を図れます。
結果、DXの本質である「デジタル技術を活用してビジネスモデルを変革」を目指せるのです。

MAツール(マーケティングオートメーションツール)やCRMツール(顧客管理ツール)を併用し、さらなる業務改善・生産性向上に努める企業も多く存在します。

企業のDX化が急がれている理由

DXという概念が広まりつつある中で、企業が社内DX化を急ぐ理由は何でしょうか。

結論、企業の生き残りがかかっているからだと言えます。

DXレポートにもあるように、昨今のビジネス環境は激しく変化しています。
この環境に対応するためには、DXに取り組むほかないのです。

DXを推進し、社会やニーズに柔軟に対応できるビジネスモデルと、従業員がフレキシブルに働ける環境が整えば、企業は持続的に成長していけるでしょう。

裏を返せば、未着手の状態は、企業の存続を揺るがす事態になりかねないのです。
“デジタル”が当たり前の時代で、DXに取り組めていない状態は、企業の市場競争力を失う要因になります。
いわゆる、デジタル競争の敗者に。
2025年の崖」という最悪シナリオを辿ることになってしまいます。

「2025年の崖」については、こちらの記事をご覧ください!

DXの遅れは、様々なリスクを呼び起こします。
そのため、多くの企業が社内DX化を実現させようと奔走しているのです。

DX最初のステップ

DXは、然るべきプロセスで、慎重かつスピーディーにすすめていきましょう。

【まず行うべき3つのプロセス】

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まずは自社の現状把握が必要です。
デジタル化できる業務や、基幹システムのチェックを行いましょう。

現状を把握した後は、DXをどう進めていくかの計画を策定しましょう。
どうデジタル技術を活用するか、社内の認知・理解をどう広めていくか。
取り組みにバラつきが生まれないように、手順や方針を決めておく必要があります。

計画が固まったら、DX推進の体制を整備していきます。
推進を担当する部門を設置し、部署の垣根をこえてDXに取り組める環境を整えていきましょう。
DXを推進できる能力を持つIT人材が不足している場合は、その対応も必要となってきます。

もちろん上記のプロセスは一例です。
場合によっては、直ちに取り組むべきことがあるかもしれません。
その中でも「DXについて正しい理解を広めること」「DX推進に対する共通理解を形成すること」は、率先して取り組むことをオススメします。

MEMO
自社のDX推進状況や課題が分からない、という企業の方は
以下のサイトを参考にしてみてください。

DX推進指標(独立行政法人情報処理推進機構)
▶自社のDXレベルを自己診断し、課題や次のアクションを見える化
IT戦略ナビ (中小企業基盤整備機構)
▶3ステップの質問でIT戦略マップが作成可能。最適なソリューションも提案

参考・出典: 経済産業省 四国経済産業局|経済産業省のデジタル化関連施策|2022.6.17

まとめ

国内企業のDXについて、経済産業省は「デジタルに対するビジョンと戦略の不足」が課題であると指摘しています。
つまり必要性を理解していても、どう進めればよいか、分からないという企業が少ないのが現状なのです。

企業の存続に関わってくるDX。
急速に拡大しているデジタル市場に対応していくために、企業のDX推進は必要不可欠といえるでしょう。
人々の暮らしや社会、そしてビジネスそのものを良い方向へと導いていくためにも、意を決して取り組んでいきましょう。

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