2023年2月7日

海洋酸性化

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私は海釣りが好きで魚を食べることも大好きです。
しかし、地球温暖化の影響なのか、日本近海で取れていた魚が取れなくなっています。
その状況から原因を調べていく中で海が酸性化しており、貝の殻が溶けているという事実を知り、衝撃を受けました。
小魚に捕食される生物が減ることで小魚が減り、小魚が減ることで中型魚が減るという悪循環が見えにくい海の中で進んでいます。

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1、海の酸性化により連鎖的に海洋生物が激減する

  • 海の酸性化により有殻翼足類やカニやエビ、貝などの殻が溶け死滅しつつある。これらは小魚のエサとなる存在であるが、エサが減少していることから小魚が減り、それを食べる大型魚が減るという負の連鎖が進行している。
  • 原因は地球温暖化による大気中のCO2増加である。人類の活動により大気中のCO2は年間187億トンずつ増えており、海洋のCO2吸収量が増えることによって海洋酸性化が進行している。
  • 海の生き物たちの5分の1が消滅してしまうという予測もある。また、サンゴ礁の骨格は炭酸カルシウムであることから海が酸性化するとサンゴ礁も縮小。サンゴ礁は海洋全体の1%程度を占めるに過ぎないが、そのわずかなサンゴ礁に全海洋生物の25%が依存して暮らしているため生態系は大打撃となる。

海の酸性化を止める処方箋は何か?

2、海の酸性化を止める処方箋は何か?

  • アマモ養殖(日本):日本全体の沿岸に根付かせることができれば年間100万トン以上の二酸化炭素の吸収量を増やせる。
  • マングローブの植林(海外や沖縄県):マングローブには40倍の面積の熱帯雨林に相当する二酸化炭素の吸収量があると言われている。
  • 地元漁協、地元ボランティア、地元の中学生、高校生がアマモ養殖をしている好例が岡山県備前市日生町にある。
  • 国連や大手企業がマングローブの植林に資金を提供している。
  • 海藻などの海洋生物によって吸収される炭素、即ち「ブルーカーボン」を温暖化緩和策として定着させる必要がある。しかし、ブルーカーボンに関して、統一的な算定方法やデータ収集に関しては未だ整備中であること、ブルーカーボン・クレジットの認証制度も試行段階にあり流通量が少ない。

ブルーカーボンへの投資や参加を進めていく

3、ブルーカーボンへの投資や参加を進めていく

  • 「ブルーカーボン」という単語が世間に認知されていない状況である。より多くの企業の参加が求められる。
  • 米Appleは2018年に環境保護団体が主導するマングローブ林再生プロジェクトに資金を提供し、100万トンのCO2削減プロジェクトに参画。2021年には、このプロジェクトから販売されたブルーカーボン・クレジットを自社で購入している。
  • 認知されていない今のうちに日本のブルーカーボンである藻場の再生等への取り組みに投資や参加をすることで、先進的な取り組みとして上記のApple社のように宣伝とイメージアップに繋げることが出来る。日本の漁場を守るためにも早い参画が求められる。

→日本の水産資源を守るためにもブルーカーボンへの投資や参加の速度を速めるべき

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