ビジネスの変化や環境問題に対する警鐘として
しばしば引用されるたとえ話に「ゆでガエル現象」があります。
熱湯の中にカエルを入れると、あまりの熱さにすぐ飛び出すけれど、
今度はカエルを水の中に入れてからゆっくり温めると、
気持ちがいいのか気づかないまま茹で上がってしまうという話です。
徐々に変化していくと誰も気づかず、
いつの間にか取り返しのつかない事態になっている例えとして、
過去に何度も耳にしてきました。
あまりに分かりやすく、よくできた話なので素直に信じていた私ですが、
実は作り話らしいということを知りました・・・ショックでした!
そもそも変温動物にとって外界の温度変化は重要で、
ゆっくりとした変化に敏感だからこそ、寒くなれば冬眠し、
暖かくなってきたら目覚めることができるわけだそうです。
なーるほど!理屈を聞けば・・・確かに説得力がある。
しかしながら、どちらも聞いただけで、
私自身が実験して試したわけではありません。
だから「作り話らしい」と書かせて頂きました。
私にとって、ゆでガエル現象の教訓は、
「いかにもありそうな話だからといって、むやみに信じ込まないこと。」となったのです。
それでも・・・・・正しいことより、出来すぎた嘘に価値と魅力を感じ、
意義深いたとえ話の作者を尊敬する私がいます。
作者は本当はカエルが茹で上がらないことを知っていたのではないか。
人に気づきを与えられれば、その例えが本当かどうかなど
小さなことだと思っていたのではないか。
「作者」ならぬ「策者」の偉大さに思いを馳せた瞬間でした。
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