2022年07月01日

知っているようで知らないAI-OCRのこと。
導入メリットは?

知っているようで知らないAI-OCRのこと。 導入メリットは?

AI-OCRとは何かご存じですか?
「文字をデータ化してくれるツール」ということを知っている方は多いかもしれませんが、具体的なメリットや活用例は知らない、という方もいらっしゃるかと思います。

AI-OCRは企業の管理部門や事務業務にて活用されているソリューションです。
では、一体どういった目的で導入されているのでしょうか。

本記事では、AI-OCRについて詳しく解説しています。
実際の活用例なども紹介いたしますので、ぜひ最後までお付き合いください!

AI-OCRとは?そもそもOCRって何?

“AI=人工知能”ということは広く知られていますが、OCRとは何かを説明できる人はどのくらいいるのでしょうか。
なんとなく存在を知っていても、いざ説明するとなると意外に難しいものです。

OCRは 〈光学式文字認識〉という意味である〈Optical Character Recognition〉を略した用語。
これだけ見るとなんだか難しそうに思えますが、詳しく説明すると

光学式 :複合機のスキャンやカメラ撮影といった光学技術
文字認識:デジタルでない文字を認識 → コンピューターで認識される文字コードの列に変換

ということです。

つまり、OCRは「スキャナーデータや写真などから、手書き文字・印刷文字をPCで使える文字データへ変換する技術」のことで、そのOCRにAI技術を組み込んだものが「AI-OCR」なのです。

AI-OCRの文字認識率は、従来のOCRに比べて非常に高くなっています。
また、Deep Learning(深層学習)によって、読み取り精度が日々向上していくことも一つの特長。
枠からはみ出した文字やくせ字、つぶれている文字だけでなく、訂正印や二重線も認識してくれます。

紙に書かれた文字を、非常に高い精度でデータ化してくれるAI-OCR。
紙を扱うことの多い管理部門や事務職をメインに、業務時間短縮やDX化の第一歩として活用できるツールである、と注目を集めているのです。

AI-OCRを業務に取り入れるメリット

業務で活用するメリットを2つに分けて解説します。

入力・転記の工数を大幅に削減できる

紙帳票を一枚ずつ確認しながらExcelなどにデータを打ち込む…といった手間のかかるプロセスをほぼ0にできます。
デスクワーク・細かい作業を削減できることから、業務改善にとても役立つといえるでしょう。

残業時間や単純作業の人員を、最小限にできるなどの副次的効果もあります。
人手不足の解消や生産性の向上にもつながりますし、今まで手を付けられなかった仕事に時間を割くこともできるように。

入力・転記ミスといったヒューマンエラーも防げます。

データの集計・活用をスムーズに

AI-OCRは、数字や英字はもちろんのこと、チェックボックスの読み取りもできます。
そのため、データの集計や活用がとてもスムーズに。
社内業務システムやRPAと連携させれば、転記作業からデータ集計を一貫して行えるようになります。

入力などの手作業、いわゆる“アナログな業務”をデジタルへと置き換えられるため、DXのファーストステップである「業務プロセスのデジタル化」を実現できるのも大きなメリット。

DXの推進、そして従業員の負担軽減が大いに期待できます。

活用・メリットを「紙帳票のデータ入力業務」でたとえると

上記2つのメリットを踏まえた上で、一般事務の業務の一つである
「紙帳票のデータ入力業務」でAI-OCRがどう活用できるか、考えてみましょう。

今までは、紙に書かれた内容をひたすらシステムへと手入力し、集計を行なったり請求書を作成したりするのが一般的でした。
しかし、PCへの転記作業には膨大な時間がかかるだけでなく、打ち間違いなどのチェック作業も必要になり、多大な労力を要します。

この一連の流れにAI-OCRを活用すれば、

複合機でスキャン  AI-OCRへアップロード
読取結果を出力   業務で使っているシステムへ投入 → 集計

という4STEPまで業務を圧縮できます。

紙に記載されている文字を全て読み取ってくれるため、時間がなく集計を諦めていた項目のデータ収集や、業務改善・利益向上を目的としたデータ活用も実現。
「入力・転記の工数を大幅に削減」し、「データの集計・活用をスムーズに」したうえで、社内DXの推進や生産性の向上を図れるのです。

AI-OCRの導入に向いている業務

AI-OCRは、業界を問わず紙を使う業務にて使用されています。
紙に書かれた内容をPCへ入力・転記する作業をまるっと削減できるので、紙の枚数が多ければ多いほど、業務時間の短縮が可能です。

先ほど紹介した紙帳票のデータ入力業務をはじめとして、アンケート集計業務、経理の領収書・請求書の入力業務、契約書の管理業務…など、活用できる業務はさまざま。

様々なフォーマットの帳票を扱う業務でも問題ありません。
AIによる読み取り精度の高さにより、幅広い書類に対応可能です。
形式によって読み取り精度に大きなバラつきが生じる心配はありません。

MEMO
AI-OCRは、多くの自治体に導入されているソリューションです。
たとえば港区役所では、平成30年度に「港区AI元年」を宣言し、東京23区で初めてAI-OCRを導入。
RPAと掛け合わせ、申請書類のデータ化からシステム入力までを自動化することによって、
1業務で年間約900時間もの業務削減を見込んでいるとのこと!

参考: 港区ホームページ/平成30年8月31日定例記者発表|2022.6.16

AI-OCRの3つの活用例

では、実際にどのような業務で使用されているか、3つの例をご紹介します。

卸売業:社内受注伝票のデータ入力

手書きしていた受注伝票をAI-OCRで読み取り、テキストデータ化。
読み取ったデータはCSV形式で出力することにより、
発注システムへ一括投入という形に切り替えられました。
また、営業拠点の伝票はPDF形式で本社に集約。
業務フローを全体的に見直すことができ、業務の量を大幅に削減しました。

物流会社:総務業務・年末調整資料のデータ入力

AI-OCRとRPAを連携させ、抜本的な業務改革を実施。
今までの業務フローを一新できました。
多くの時間と人員を要していたデータ入力業務の削減で
業務効率化を実現できました。

小売業:自動車販売契約等のデータ入力

自動車の売買に関する書類は、車検証をはじめ様々な種類があります。
そこで、多くの帳票設定が出来るAI-OCRを導入。
読み取る帳票ごとにカスタマイズできるため、文字の認識精度が上昇。
データ入力の時間を大きく減らせました。

実際に、どのようなAI-OCRソリューションがあるのでしょうか。
本記事では、電巧社が販売している『AI-Smart Reader』を紹介いたします。

AI-Smart Readerは、直感的で使いやすい利用画面が特長のAI-OCR。
読み取り精度が高いことはもちろん、365日の運用・操作サポート、高いセキュリティ性を兼ね備えています。

AI-Smart Readerが気になる方は、ぜひこちらのページをご覧ください。

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まとめ

業務の効率化、そしてDXの第一歩として、アナログな作業をデジタル化するツールを導入する企業が増えています。

AI-OCRは、紙帳票をPCへと転記するフローをまるごと自動化してくれるため、紙を多く使う業務に最適なツールです。
また、RPAと組み合わせれば、業務効率化につながります。

紙を使う業務プロセスの改善にお悩みの方は、ぜひAI-OCRの活用を検討してみてください。

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